Vol.124
2018年12月30


年末年始に家族団欒できる喜びや感謝を感じながら、島道鉱泉の場所で、老いる両親の一部始終を観ています。

老いるといっても、父親は雪道を掻き分けて、天然ガスの元栓を点検に出掛けますし、母親は料理を毎日作っていますので、歳は84歳と79歳ですが、なかなか、どうして、さすが、元気そのものです。

わたしは、今まで妹ばかりに、両親の世話を任せっきりでとんでもない馬鹿な姉だったと反省しています。

と、同時に自分の病と向き合い大事に大切に関わることを意識しています。

12月中旬から島道鉱泉に滞在し、自然の厳しさを目の当たりにする毎日です。
甘かった私自身を知らしめる場所には最適です。

『ある意味、修行だなぁ』

寝床はすきま風の入る部屋で、お便所は汲み取りで、用を足すときの冷風が臭いと寒さを連れてきます。
和式ですから足腰は鍛えられますし、踏ん張りが効きますから、体力作りに役立ちます。

天候の状況で、天然ガスが来なくなることもありますので、原因を探り、修繕するまでは、お風呂に入れません。

煮炊きは、石油ストーブか、カセットコンロなどを活用しています。

そういう時は、天然ガスのありがたさが身にしみます。

自然界の中に人が暮らすということは、気力、体力、精神力、経済力が伴うことを私は物心がついたときから、知っています。

まして、維持、管理には人には言えない苦労があったことを母親からの聞き取り調査で知りました。

私は、幼少期から島道鉱泉に露天風呂を作りたいという夢があります。

何十年も寝かしていた夢を叶えるため、積哲夫先生のお導きもあり、6年前地元に帰ってきました。

この6年間、島道鉱泉の存続、繁栄のために色々な準備をしてきました。

そして、今回の島道鉱泉引きこもり作戦も、島道鉱泉プロジェクトの一環となる作業です。

過去の話を嫌がる母親をなだめ、おだて、秘話を入手するために一苦労ですが、また親子の会話が盛り上がり、とても愉しいです!

私の知らないことばかりを語る母親の記憶力に驚きながら、島道鉱泉に纏わる伝説を聴いています。

島道鉱泉の家屋敷は歴史が長く、昔ながらの木造二階建てで、寒さや不便さを上げれば切りがありません。

でも、住む場所があり、雨露しのげる屋敷があり、ご飯が食べれて、ゆっくり寝られる布団があるだけで、ありがたいです。かなり、恵まれています。

島道鉱泉の坂道の積雪量は50㎝です。
一昨日から坂道は凍りつき、お客様からのお問い合わせは、お断りしています。

これから、島道鉱泉に80年近く君臨している母親から昔話を聞き出します。

島道鉱泉の屋敷は、静かに佇み何も言ってくれませんが、何も言わずとも、そこに存在するだけで圧巻です。

冬景色が綺麗で、心が安らぎます。
自然界は無条件に人を癒し、励まします。

真冬の島道鉱泉もまんざらじゃないと思います。

改めて 与えられた全ての環境に感謝なのです。



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キラキラはるみ